おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

スピンオフ12 義父さんの老人ホーム探し

f:id:oohiratt:20190903074732j:plain

No. 112

<2019年9月2日 私から長男へのレター>

義父さんのすったもんだ入院生活中に、今後の生活について病院のソーシャルワーカーさんからアドバイスを受けることになりました。なんと気の利いた!

 

というより、ソーシャルワーカーさん、やはり義父さん一人での生活はほぼ困難ということが目に見えており、退院する際に同居か老人ホーム入所をそろそろ決めないと、ご本人にも家族にも大変と、早々に検討を薦めてくれたのです。

 

我々家族はというと、ちょうどおじいちゃん(父)との同居の話が進んでおり、実家のリフォーム案もほぼ完成に近づいていたので。。。

 

「実家で義父さんと同居という選択肢はあるかな?」っと思ったりもしました。。。

 

介護で一つ問題になるのが距離の問題。通院の付き添いなどがあるので、近いところにいてくれた方が良いに決まってますしね。。。

 

でもやっぱり無理ですよね(笑)??

 

一応、私のおじいちゃんにちょっと提案してみましたが、

 

「それは無理じゃないかなぁ。お互い、ほど良い距離があった方が良い」と、

 

まだ認知症がそれほど進んでいないおじいちゃんは冷静に答えるのでした。。。

 

まぁ、義父さんもさすがに嫌がるよなぁ~

 

 

ということで、親切なソーシャルワーカーさんが色々と相談に乗ってくれました。

 

老人ホームには大きく分けて「住宅型有料老人ホーム」、「介護付き有料老人ホーム」、「介護療養型医療施設」があります。

 

介護療養型医療施設」は病気を持ち、治療が必要な方向けの介護施設ですので、今回のおじいちゃんの場合は対象外。

 

「住宅型有料老人ホーム」と「介護付き有料老人ホーム」どちらにしようかと。。。

 

「介護付き有料老人ホーム」はフルフルの介護サービスが付いた、いわゆる私達がよく想像する老人ホームです。介護スタッフが常駐しており、食事から入浴、下の世話からアクティビティまで全て面倒をみてくれる介護施設です。
かなり要介護度が進んだ、普段の生活が自立できないご老人に安心の施設です。

 

もう一方の「住宅型有料老人ホーム」はもう少し生活が自立出来ている老人向けです。普通の住宅(マンション)に住む感覚ですが、介護サービスは外部のケアセンターと契約して行うので、自宅にいる時のようにお迎えが来てデイサービスを受けるような感じです。

 

これにマンション型もあって、普通のマンション内にケアセンターが併設された「サービス付き高齢者住宅」というものがありました。これなら外に通うこともなく、「介護付き有料老人ホーム」と同じようなサービスが受けれます。

 

見学に行ってみると、比較的元気な老人もたくさん。
要介護というより、身寄りのないご老人がこの先一人暮らしは危険だし、何かあったら大変と、早々に入所を決断された感じです。

 

お子さんが遠方に住んでいたり、パートナーがおらず孤立無援の方向け?

 

義父さんはあまり他人さんとの付き合いが好きではなく、横浜に来てからも特に近所付き合いをするわけでもなく、散歩や図書館で自分の時間を楽しむタイプ。

 

ばりばりの介護ケアを売りにした「介護付き有料老人ホーム」よりは、自分の時間が確保できる「サービス付き高齢者住宅」が良いかなっという結論になりました。

 

それにしても親切なソーシャルワーカーさんでした。


身内のトラブルに翻弄されている家族に冷静に今後の事を考えるきっかけを作ってくれ、義父さんの状況や私達家族の生活状況も鑑み、程よい提案をいくつもしてくれました。

 

ずっと前に紹介しましたが、伯母の骨折入院の退院の際に、主治医と勝手に転院日を決めてしまった某病院のソーシャルワーカーさんとは大違い(笑)。

 

時系列的には、私達が最初にお世話になったソーシャルワーカーさんになりますが、その後、おじいちゃんの転院などでも、色々な病院のソーシャルワーカーさんにはとてもお世話になることになります。

 

私としては、ソーシャルワーカーさんは病院サイドではなく、患者サイドにいろいろと考えてくれるある程度第三者的な存在。私たちにとってはそれぞれの病院の根っこの部分の顔であり、病院のサービスの質がこういうところから見えてくるような気がします。

 

一番困っている時に声掛けしてくれる方ですから、ある意味、私達もずっとその恩は忘れません。