介護生活46 老人ホームを考える。。。
<2019年8月3日 私から長男へのレター>
なんと100枚目のお手紙になりました。我ながら長く続いたものです。
こうやっておじいちゃん(父)の介護を振り返ると、泣き笑いの日々がいろいろと思い出され、かみさんや子供達と一緒に、手紙を見ながら当時の話をするのもなんとも楽しいひと時です。
これもおじいちゃんの置き土産ですね。
さて、老人ホームを考える件。。。
実は私達夫婦にとって老人ホームを考えることは初めてではありません。
そう、かみさんのお父さん(義父)を無事に老人ホームに入所させてから、私達とおじいちゃんとの同居が始まったからです。既に我々は経験者。
さあ、おじいちゃんはどうする。。。
おじいちゃんが老人ホームに入るメリットは我々夫婦にとっていくらでもあります。
単純に介護から解放されますし、5人家族の普通の生活が再スタート出来るわけです。
子供たちの教育に細心の注意が払え、おばさんの大腿骨置換術の予後も時間をかけて療養できます。私は仕事にも専念でき、かみさんももっとパートに出れるわけです。
そう、穏やかな日々がまた戻る!(実は、そういうわけにはいかないのですが。。。)
一方、デメリットは。。。。
まず真っ先に、「おじいちゃん、一人ぼっちになっらた可哀そう。。。」
それにやっぱり愛する姉である伯母さんがなかなか会いに行けなくなる。。。
お金だってかかります。
予算に合い、近場で空きのある老人ホームがタイムリーにあるのだろうか?
そこは清潔な環境で親切なスタッフのいるところなのだろうか。。。。?
「老人ホームに入ると1年ぐらいで死んじゃうのよ」っと、以前、伯母が言ってたっけ。。。認知症もさらに進んじゃいそうだな。。。。
こういった不安が頭をグルグル巡るわけです。
ただ、我々の強みはすでに義父が老人ホームに入っていたこと。
メリットは十分に甘受していますし、心配だった不安もかなり払拭され、老人ホーム選びのポイントは何かとか、介護スタッフとのやり取りのコツはとか、どんな生活パターンになるのかもほぼ想像できていました。
初めての方はきっと不安ですよね。。。。
やはり一番悩ましかったのが世間体です。。。
やっぱり日本人。世間体は気になります。
他人さんから何かを言われるのはどうでもいいのですが、身近な人、親戚がなんて思うだろうか。。。
特におじいちゃん、わが本家の長であり、兄弟たちの子供達(私にとってのいとこ)にとっても尊敬された親分肌の人物だったのです。
当然、兄弟ご夫婦達の目もあります。
みなさんが、本家の跡取りである私がどのような一手を打つのか固唾を呑んで見守っています。。。
なーんて、めちゃくちゃ気負ってたのは私達夫婦だけで、後々みなさんに聞くと、実はみなさんの方がずっと介護経験の先輩であり、とっくにいろいろと経験されており、批判する方なんかいませんでした(笑)
それは後でわかったこと。。。
当時はやはり悩みの種の一つ。
ウジウジといろいろと考えていたのです。
次に、伯母がどう思うか。。。
前回ご紹介しましたが、伯母は長い間、他人に対する介護人生だったので、ある意味、介護の達人。アガペーの精神です。それに相手は愛する弟ですし。。。
これはなかなか言い出しにくい。。。これは後回しにしとこう。
最後に、肝心のおじいちゃん。
いくら認知症とはいえ、やはり家を離れるとパニックになるんじゃないかなぁ~
こちらも以前紹介しましたが、入院中はあれだけ家に帰りたがっていましたし、毎日電話してくるかもしれない。。。(笑)
ヘルパーさん泣かせのわがままも発揮するだろうなぁ~
入院中、看護婦さん泣かせで有名で、「早く退院させてください」って言われてたらしいからなぁ~
ということで、まず適した老人ホームが都合よく近所にあるのかと。
そして親戚や伯母さんへ言い出すタイミングはいつ頃になるんだろうかと。
もう、どうにもならなくなり、おじいちゃんを老人ホームに入れなくてはならないと最終決断す条件は何だろうかと。
日頃からコツコツ考えることにしたのでした。。。
さて、100回という切りのいい数字になったのと、ちょうどおじいちゃんの老人ホーム入所の可否で悩んでいるという時期にもあたったので、ここから暫く義父がどのような経緯で老人ホームに入所したのかを、スピンオフとして手紙にしたためたいと思います。
結構、色々ありました。。。
義父のエピソードは子供達もかなり小さかった頃なので詳しくは知らないと思います。
手紙を読んだ時の子供たちの感想がとっても楽しみ。