介護生活16 おばさん入院準備
<2019年6月30日 私から長男へのレター>
伯母さんの突然の手術宣言で、当然、おじいちゃん(父)は困惑。。。
おじいちゃん:お姉さんはどこか悪いのか?
私:変形性関節症で足の付け根が痛いんだって。
おじいちゃん:どんな病気なんだ?
私:大腿骨の腰の付け根にある丸い骨があるでしょ?その丸い骨を覆っている軟骨が無くなって、骨と骨が直接あたって痛いんだよ。骨も軟骨のクッションが無いから壊れちゃうんだ。
おじいちゃん:そんな病気なのか。。。痛そうだなぁ。。。
私:かなり痛いみたいだよ。おばさん、いつも足を引きずっているでしょ?
おじいちゃん:それならしょうがないな。。。
いつもの事ですが、数時間するとまた。。。
おじいちゃん:お姉さんどこか悪いのか?
私:さっき説明したけど、変形性関節症だよ。足の付け根が痛いんだ。。。
おじいちゃん:そうか。。。もう一回説明してくれ。。
こんなやり取りを何回したことか。。。
でも実のお姉さんの事。大好きなお姉さん。心配でならないのです。
ところで、伯母さん何で勝手に入院と手術を決めてきちゃったのか??
このころもうすぐ90歳というお年だったので、当然、家族に対し何らかの説明なり同意があるのでは。。。ここは当初、とても医師や病院に対して不信感を持ったところなのですが。。。
でも、よく考えたら、伯母さんはれっきとした成人であり、しかも受け答えははっきりしている。友人の紹介ということもあって、トントンと決めてきてしまったのではないかなぁ。。。
ただ、実は病院は東大病院ではなく、診察し人工関節を進めて先生が順次勤務していく系列病院(A病院)での手術でした。。。ここも、伯母さんの産婦人科の主治医がいらっしゃる病院だったので結果的には良かったのですが。。。いきなり転院ってなんだかなぁ。。。
さて、気を取り直してA病院に行き、先生のお話をお聞きします。
実は私にはこの種の知識は十分にあり、先生の話もよく理解できました。
一方、伯母は実際に足に入れる人口関節の模型を見てビックリ!
伯母:えーっ、こんな金属の塊を入れるのーっ???
先生:はい。今ある壊れた関節の代わりにこれを入れます。関節の滑りが良くなり傷みがかなり和らぎますよ!
伯母:嫌だわーっ! こんなのを身体に入るなんて。。。
先生:はい。最終的に決めるのはあなたです。どうされますか?
私(心の中):うーん。。。先生、置換術の予約をするときにちゃんと説明したのかなぁ? うーん、でもこんな大事な話を先生がしないわけないし。。。伯母さん、忘れてるのかなぁ? それとも模型が出てこず、良く分からなかった?
伯母:どうしましょう。。。
私(心の中):ほら言わんこっちゃない。。。
先生:息子さんとよく相談されてはいかがでしょうか?
私:あっ、私は甥です。ところで、おばはもうすぐ90歳の高齢ですが大丈夫でしょうか?
先生:超高齢者の手術例はたくさんありますので、問題ないですが、100%大丈夫とは言えません。幸い、叔母さんは特に気になる合併症もなく、きっとうまくいくと思います。年齢的にはこれが最後のチャンスですね。。
私:わかりました。おばや兄である私の父、家族と相談して最終的に決めます。
先生:一度、手術日を押さえてしまってますので、早くご返事をお願いします。
ということで、帰宅後、家族会議に。。。。
変形性関節症患者に対する人工関節は、もはやルーチンで安全性の確立された手術です(手術による感染症リスクが一番の心配)。友人の経験やネットで調べても80歳台の例はたくさん報告されており、実際、友人の親や祖父母の経験談を聞くと「やって良かった」という方がほとんど。。。中には両足を置換されているかとも多数。
伯母にもそのように説明し、おじいちゃんには、はい、十回以上説明し、かみさんにも説明し、手術実施についてはGoということになりました。
話し合い後、介護を仕切っているかみさんとの相談が一番大事な話となります。。。
かみさん:ふーっ、それで伯母さんが入院中は生活が大きく変わるけどどうする?
私:まずはケアマネさんに相談だね。デイサービスの日を増やして、ヘルパーさんの来る頻度も多くしないといけないね。
かみさん:おばさんがやってくれてた朝食と昼食は私が何とかする。
私:デイサービスに送り出す準備が必要だな。。。朝が大変だなぁ。
かみさん:あまり泊りがけの出張には行かないでね?
私:了解。なんとかなるよ、きっと。。。。きっとね。。。
ところが「なんとかなる」というのはかなり甘い考えだったのでした。。。