おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

介護生活74 おばのお薬事件!

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No. 142

<2019年10月24日 私から長男へのレター>

伯母がきっちりリハビリしてきたのは、転院先のKS病院。

 

最近新築になった、とってもきれいな病院です。なぜだか、最上階にはとある有名ホテルのレストランがあり、退院した日にはここでご馳走を食べて帰ったのでした。

 

さて、このKS病院の主治医や看護婦さんからの家族への指導が、お薬の取り扱いです。

 

転院時の問診でもお伝えしたのですが、伯母も少しばかり認知機能が低下してきており、自宅では良く「薬が無い、無い」と大騒ぎをしておりました。

 

つまり飲んだことをすっかり忘れ、無い無いと大騒ぎをしていたのです。

 

入院中の伯母の様子も看護婦さんは逐一見ているので、我々家族へも「若干、認知症の兆しが出てきてますね~」っと報告がありました。

 

無理もありません。この時、既に90歳以上でしたから。。。笑

 

 

退院時に先生や看護婦さんから「薬の管理は家族でなさってください」、「睡眠薬なども処方してるので過量投与すると命にかかわります」と。。。

 

ということで、退院後、さっそく実践。

 

睡眠薬は夜に飲むので、夕飯が食べ終った頃にかみさんがお部屋に持って行って手渡す手はずを整えました。

 

ところが。。。

 

伯母さん、烈火のごとく怒ります。。。

伯母さん:「薬の管理ぐらい、私一人で出来るわよ!」

私:「でも、先生が睡眠薬など間違って飲むと死んじゃうって。危ないよ!」

伯母さん:「大丈夫よ~。今までだってちゃんと管理してたじゃない!」

 

<私の心の声>

「おいおい、すでにお薬無い無い騒動起こしてるやん。。。」

 

私:「退院の条件として薬の管理は家族でって言われてるんだよ。。。」

伯母さん:「大丈夫よ~、お薬は手元に置いておいてちょうだい! これ以上、あなた達に迷惑を掛けたくないわ!」

 

 

ということで、かみさんと相談。。。

 

あまり無理強いは可愛そうなので、「そうだ、薬ケースって方法があったじゃん!」と。

 

百均で早速、薬ケースを購入してきました。

 

ちょうど薬を入れる場所が8つあるやつだったので、1週間分入れられます。

 

小分けの蓋に、マジックペンで丁寧に月火水木金土日と書いて、1週間に1度、1週間分の睡眠薬を小分けにできます。

 

なかなかのアイデア。俺たちって凄いっと悦に入ります。

 

早速、伯母に説明し、お薬の飲み方について指導。

 

伯母も、「これなら間違わないわね!」、「お世話になっちゃってごめんね!」っと、ようやく上機嫌に受け入れてくれました。

 

そして、いよいよ本番。

 

決まった場所に睡眠薬を入れてスタンバイ。

 

さすがにこれだけでそのままほっとく訳にもいかず、ちゃんと飲んでるかの確認は次の朝、新聞を届ける私が確認することに。。。

 

火曜日の朝:おーっ、月曜日の分がちゃんと飲まれてる。伯母さん素晴らしい!

水曜日の朝:よしよし、火曜日の分がちゃんと飲まれてる。アイデア万歳!

木曜日の朝:えーっ! 土曜日までの分の4錠まで無くなってる!!!!!

 

 

朝、伯母さん、普通に部屋から出てきて、特に副作用の様子はない。。。

 

とりあえず、良かった良かった。

 

 

そして、伯母さんにケースを見せて、理由を聞いたのですが。。。

 

伯母さん:「変ね~、私、ちゃんと毎日1錠ずつ飲んでるわよ~」

私:「でもさー、これ見てよ土曜日まで無くなってるでしょ?」

伯母さん:「今日は日曜日なの?」

私:「いやいや木曜日。ということは水曜日の夜に4錠飲んでるよ!」

伯母さん:「あら嫌だ、間違えるはずないじゃない。入れ間違いじゃない?」

私:「それは絶対にない。睡眠薬だし。先週末に入れた状態で見せたよね?」

伯母さん:「そうだったかしら?」

 

伯母さん、まず曜日がどうなっているかが分からなくなっており、さらに薬を飲んだこと自体も即座に忘れているというダブルミスだったようです。。。

 

私:「ということで、やっぱり薬は僕らで管理するよ。」

伯母さん:「間違えて飲んじゃったのかしらね~」

私:「そう。飲んでる。絶対に。間違いない。これが証拠(笑)」

伯母さん:「そう。。。わかったわ。任せるわ。。。。(笑)」

 

ということで、以来、お薬持っていく係はかみさんのお仕事になったのでした。