おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

介護生活61 出前コーヒーショップは美男美女

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No. 129

<2019年9月22日 私から娘へのレター>

さて、おじいちゃん(父)の老人ホームライフをもう少し紹介したいと思います。

 

施設内では1~2ヵ月に1回、出前コーヒーショップのような企画があり、私もお見舞いの際に数回、食堂でこのコーヒータイムを楽しむおじいちゃんに出くわしました。

 

おじいちゃんが支払っている施設費用の中には、ちゃんと月3000円ほど遊興費が含まれており、こういった施設内企画の参加費は無料なのです(出なきゃ損)。

 

出前コーヒーショップの他にも、映画鑑賞会やカラオケなどの企画もあるそうです。そういえば、映画鑑賞会参加中で会えなかった時もあったっけ。。。

 

 

さて、たまたま訪問した時にケアマネさんから「今日はコーヒータイムがあるので、おじいちゃんと一緒に参加されてはどうですか?」とのお話があり、コーヒー好きの私(挽き立てのコーヒーを朝会社に行く前に3杯は呑むコーヒー党です)にとっては断る理由もなく、喜んで参加しました。

 

食堂に行くと、ぷーんとコーヒーのいい香り。

 

認知症も忘れそう!

 

部屋の隅に、ドリップ式のコーヒーメーカーが一通り設置されており、本格的なコーヒーがたくさんの老人たちに振舞われていました。

 

笑顔の素敵な店員さんが話しかけてきて「ご家族の方ですね? ご一緒にコーヒーとケーキはいかがですか?」と誘ってきます。

 

コーヒーの香りも最高ですし、ケーキも美味しそうなのでもちろんご馳走に!

 

ケーキセットで500円。お値段も家族向けの低めの設定になってました(もちろん入所者は無料です)。

 

認知症のおじいちゃんと取り留めのないお話をしながらコーヒーを楽しんでいたら、先ほどの店員さんがとても気になりだしました。

 

男性・女性の2人で切り盛りしているのですが、これがかなりの美男・美女。若いし、服装も髪型も清潔で言葉づかいもすばらしい。

 

あまり良く調べませんでしたが、最初に思ったのが「これは大学のボランティア・サークルの活動の一環では?」と。。。どうみても20歳前半でまだまだ仕事に就くには早いかなって感じで。。。

 

次に考えたのが「いやいや、若いしただのバイトかな?  最近の子はこざっぱりしてて礼儀正しいなぁ。。。」っと。。。

 

そして最後に考えたのが「いや、これは非常におもしろい新しいビジネスなので、若い方が会社を興したのかも?」っと。。。

 

普通、どんなにこだわった美味しいコーヒーを提供したって、「この店のコーヒーは最高!」ということが消費者に知られていなければコーヒーショップには誰も来てくれません。ほとんどが評判が出る前に潰れてしまうのではと?

 

待ちのコーヒーショップ。

 

その点、彼らのコーヒーショップは必ずお客のいるコーヒーショップなのです。

 

老人ホームなどを回っているわけですから。。。

 

攻めのコーヒーショップ。

 

この地区だけでも老人ホームはうじゃうじゃ。20ヵ所ほどの施設と契約を結べば、平日の毎日(20日間)で1周するので、月1回は同じ施設で開催できます。

 

施設に行けば、毎回数十人分のコーヒーとケーキが注文されるわけですから、売り上げはある程度確保できるはずです。

 

店舗を持たないなら家賃などの諸経費はかからないので純利益も高収率!

 

このビジネスを考えた方って偉い!

 

ひき立てのコーヒーでケーキなんて贅沢なひと時の代表格ですから、入所者にとっては本当に至福の時。お客さんが喜んでくれるならお店のスタッフもやり甲斐がありますよね。施設のスタッフも入所者が喜んでくれれば満足です。

 

Win‐Win‐Winです。

 

「うちの子供たちにもこんな素敵なバイトをやってもらいたいなぁ~」とか、「こんな素敵な職業に就いてもらいたいなぁ~」とか考えてしまいますね?

 

いや~~ それにしても、店員さんは美男・美女だった。。。また会いたい!