おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

介護生活37 入院中も不安なおじいちゃん

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No. 91

<2019年7月23日 私から長男へのレター>

おじいちゃん(父)の検査入院が始まりました。

 

普段と変わらない状態でのいきなりの入院なので、おじちゃんも戸惑います。

 

もちろん、足の調子が悪いことを引き合いに、「検査入院だよ」と入院前から何度も伝えてますが、なんといってもおじいちゃん、記憶が残らないので。。。。

 

結局は、なんだか理由もわからないままの入院ということになります。。。

 

その反動は入院した最初の晩から始まりました。。。。

 

なんと、病院から電話してきたのです。

 

「おじいちゃん、自分の電話番号はしっかり覚えている!!」

「公衆電話の使い方もばっちり!!」

 

私:どうしたの?

おじいちゃん:オレはどうしてここにいるんだ?

 

<私の心の声>:うーーーん、やっぱりかぁ。。。

 

私:おじいちゃんの千鳥足の原因を突き止めましょうと、神経内科の先生が検査入院を勧めたんだよ。

おじいちゃん:どこも悪くないのに嫌だな~

私:一通り検査をしたら原因が分かるかもしれないって。おじいちゃんにもちゃんと説明したけど、もう忘れちゃったんだね。。。

おじいちゃん:検査なんかしてないぞ~

私:今日入院したばっかりだからね。いくつかお薬を休薬してから、足の病気に効きそうなお薬を順次確かめるっていってたよ。

おじいちゃん:そうかー。オレは足が悪いんだな?

 

<私の心の声>:えーーっ、足が悪いという自覚も無くなっちゃったの~?

 

私:そうだよ。千鳥足だし、よく転倒しそうになってるよね?

おじいちゃん:そうか~。。。それにしても寂しいなぁ~

 

<私の心の声>:これを言われるのが一番つらい。。。

 

おじいちゃん:家に帰りたいなぁ~。家の方がいいよ~。いつ帰れるんだぁ~。。。

 

 

こんな感じです。

 

しかもしばらくは毎日掛けてきたので、ちょっと精神的にも参って来て、看護婦さんにも相談し。。。そのうち看護婦さんに咎められて、あまり電話は掛かってこなくなりました。。

 

それでも時々看護婦さんの目を盗んで掛かってきます。。。

 

おじいちゃん:たまには見舞に来て欲しいなぁ~

私:先週末に家族で行ったよ~

おじいちゃん:毎日来てくれなきゃダメだよ~

 

<私の心の声>

「おっ、入院したことはようやく受け止めたみたいだぞ! 毎日来いなんておじいちゃんらしい (笑)」

 

実は、私の祖母(父の母)は大腸がんで人工肛門になって数年後、やはり長期間の入院生活を経て病院で亡くなったのですが、そのころは伯母とおじいちゃん、そして母が、それこそお見舞いの日々を過ごしていたはずなのです。その記憶なのかなぁ。。。?

 

また、私たちが結婚して実家を離れて暮らしてる時は、いつも「子供というのは、月に1回は手土産もって親のご機嫌伺に来るものだ」と言ってましたので、やっぱり寂しがり屋さんは継続中。。。?

 

さて、退院する頃にはすっかり電話も掛かってこなくなり(慣れたのか、看護婦さんに怒られたのか?)、それはそれで「寂しくないのかなぁ?」っと、なんだか心配になってくるのでした。。。。