おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

介護生活13 友人達からのお誘い!

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No. 67

<2019年6月22日 私から長男へのレター>

さて、おじいちゃん(父)は友人が多い。

なにせ、幼稚園、小学校、中学校、大学、会社のOB会の幹事、あるいは多くが幹事長をやっていたので、同居してからひっきりなしにお誘いの電話掛かってきます。

 

ところが、お誘いのお電話と共に掛かってくるのが「今日は来ないのか?」とか、「まだ来ていませんが、大丈夫でしょうか?」とか、「明日は必ず来てくださいね」といった確認の電話。。。

 

そういえばおじいちゃん、約束の電話はいつも元気よくハキハキと「わかった!会おう!」と言っているが、メモ取ってない!!

 

このころのおじいちゃん、もう日記も付けていないし、手帳というものを持っていなかった。。。時々、卓上カレンダーに何かが書き込まれている程度。。。

 

ということで、直前にお電話をいただくケースが多くなり。。。

 

私(またはかみさん):おじいちゃん、お約束してたみたいだよ! あと1時間ぐらいで用意しないと!

おじいちゃん:えーっ、そんな約束したかな~。全く覚えてないな~。。。

私(またはかみさん):楽しそうだから行っておいでよ!僕が車で送ってあげるから。

おじいちゃん:今日は疲れたな。。。行きたくないなぁ~。。。

私(またはかみさん):約束しちゃったんだし、みんなおじいちゃんが来るのを楽しみにしてるよ!

おじいちゃん:そうか。。。じゃ行くか。。。

 

こんなやり取りを一通り。。。。

 

おじいちゃんの集まりにはいろいろありました。

定期的に麻雀大会、多種多様な同窓会メンバーの集まり。

 

最初の頃は、一人でタクシーで行って、一人で帰ってきましたが、しばらくすると「行方不明になるんじゃないか?」と思い始め、行きだけは車あるいはタクシーに同行するようになりました。

 

そうすると、おじいちゃんの仲間と面会することになるのですが。。。

 

その時のおじいちゃんの人気が凄い!

 

みなさん総立ちで大歓迎!
おおっって感じで集まって来てヤンヤヤンヤの大騒ぎになります。。。

 

これにはびっくり。

よっぽど仲良かったんだ。。。。

 

できるだけこの外出は続けてあげさせたいな~っと思うわけです。

 

ところで、同居する前に母のお弟子さんがコンサートにおじいちゃんをご招待する時の話を聞かせてもらいました。若手お弟子さん総出で対応してくれていたそうです。

1.前日に必ず明日のコンサートの事について電話

2.当日、会場前でおじいちゃんのタクシーを待つ

3.おじいちゃんをお迎えし、切符切り場へ、そしてシートまでお連れする

4.ここで一通り、面識のある方が話しかけてくれて。。。

5.コンサートが終ると、またお弟子さんがシートまでお出迎え

6.タクシー乗り場へ連れて行って。。。

6.行先を告げて送り出す

 

ほんとに母の生徒さんの皆さんには感謝、感謝です。素晴らしい方々。。。

 

 

この楽しい外出も、同居後1年もしないうちに激減します。

 

当日キャンセルが頻発し、電話が掛かってくるのですが、おじいちゃんも行こうとせず、「今日は疲れたから辞めてくよ」とか、「急に来いといわれてもなぁ」と調子よく約束しておいてこんなこと言っちゃったり。。。

 

相手の方は、おじいちゃんの認知症の状況は薄々感じていると思うので、怒ってはいないとは思いますが、お誘い自体が少なくなってきたような。。。

 

私の方も改善策を!

電話を取った時に、おじいちゃんの様子をお伝えし、約束の日時を代わりに聞いたりしました。。。

 

しかし、これも長くは続かず。。。

 

そう、しばらくすると今度は歩行がかなり厳しくなり。。。

 

これは何を意味するかというと、トイレに一人で行くのがかなり困難に。。。。
つまり、お友達にお手洗いのお世話をお願いしなくてはならない。。。

 

こんなしだいで、だんだんとおじいちゃん、この楽しい宴会にも足が遠のいてしまうのでありました。