おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

介護生活112 ついにお別れの日

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No. 180

<2020年1月10日 私から娘へのレター>

この手紙が最終回となります。

今日は1月10日、おじいちゃん(父)の2回目の命日です。

 

昨年2月からブログを通じておじちゃんの介護記録を投稿してほぼ1年間。

No. 180(帯状疱疹のスピンオフを加えると207話)で完結です。

 

 

お葬式までの間にも、いくつかすったもんだがありましたが、それはいつかスピンオフでお話ししようと思います。

 

通夜も順調に執り行うことができ、いよいよ葬儀の日となりました。

最期のお話の舞台は葬儀場です。。。

 

お葬式は葬儀屋のテキパキとした指示通りに順調に進んでいきます。
なんとも手慣れたものです。

私にとって喪主になるなんて一生に1度か2度ですが、葬儀屋さんはほぼ毎日ですからね。。。

 

そして終盤。。。
参列者全員のお焼香も終わり、最後にお別れの挨拶の時間がやって来ました。

 

 

実は、娘と相談し、おじいちゃんに娘からメッセージを朗読することにしてました。

 

小学生の書く作文のようなものですが、なかなか心のこもった内容でした。

最期の方に「必ず中学受験は合格するよ」との発言もあり大笑い。。。
なかなかウイットに富んだ内容だと、父である私としても嬉しいやら恥ずかしいやら。。。

でも、「こんな大事な場面でずいぶんと大胆なお約束をするものだなぁ。。。親戚がばっちり見てる中で。。。受験失敗したらかっこ悪いなぁ。。。」って感じ。

 

 

最後に喪主である私からの挨拶になります。

理系A型の私は家でしっかり原稿を書いてあり、準備万端。

さあ、原稿を読むぞっと思った瞬間です。。。

 

急に涙がボロボロと。。。

さらに激しい、ほんとに激しい押さえられない嗚咽が。。。突然に。。。

全く言葉もしゃべれないほどの嗚咽が。。。

 

 

 

原稿は全く読めなかったので、アドリブで思ったことをべらべらと喋ることに。。。

 

最初に出てきた言葉は、「父を失うことがこんなに悲しいとは思ってもみなかった。。。」だったかと。。。
激しい嗚咽の中、絞り出すような声で叫んだことを覚えています。

 

 

後日談ですが、かみさんが最近、私に「どうしておじいちゃんと実家で同居することを、介護をすることを決心したか本当に理由って知ってる?」と尋ねてきました。

 

知るはずもなく。。。「なになに?」っと聞くと。。。

 

「立派におじいちゃんの介護を全うしたことを、パパが葬儀の席で胸を張ってスピーチをやり遂げる姿を見たかったから」。。。と。

 

なのに。。。あの嗚咽まみれの中、ぐじゅぐじゅの顔をして、介護の話なんかほとんど触れなかったグダグダの私のスピーチを聞いて、「あらららららららら。。。」っと思ったそうです。

 

 

 

はい。これでおじいちゃんとの介護生活のお話は終わりです。

 

絵も文章もお世辞にも上手とはいえないですし、内容も記憶が定かでない中、一部適当なかきっぷりに。。。でも、出来るだけその時の雰囲気や、私の気持ち、家族の様子を紹介できたかなっと思います。

 

今現在、世界のどこかで介護を実施している方の中で、このような話が参考になる方、クスっと笑ってくれる方、介護の緊張がほぐれる方、何か次の一歩に結び付けられた方。。。ほんの一握りとは思いますが、少しでもお役に立てればいいなっと思っております。

 

今後はアメブロ等の他のブログでの転載や、海外の友人の為に英語版(インスタかな?)も転載したいと思っておりますので、良かったらまた最初からご覧になって下さい。

 

子供達3人、そしてかみさん、本当にお疲れさまでしたね。
このイラスト、自分で書いておいて。。。でも、なんだか泣けてきますね。

 

ここに娘の大胆なスピーチの原稿を添えます。

誤字脱字もあり、子供らしい変な文章になっているかと思いますが、父である私としてはグッとくる内容です。ご容赦ください。

原稿は写真に収めておきましたが、原本はおじいちゃんがお棺と共に天国へ持って行ってしまいました。

 

そう、仲が良かった亡き母と一緒に読んでいることでしょう。。。

 

 

―――――

おじいちゃん へ

 

おじいちゃん、お元気ですか?

天国にいるおばあちゃんに会えましたか?

 

昨日まで私達家族を支えてくれて、ありがとうございました。

私はおじいちゃんのおかげでがんばれたし、おじいちゃんの笑顔のおかげで家族はゆたかな暮らしができました。

 

私はおじいちゃんがいる時が一番幸せでした。

でも、おじいちゃんが入院した時に、私はおじいちゃんに何もしてやれてない気がするなと思いました。

 

私はなにかしたいことはないかと思った時、誕生日に絵を描こう!!ということになった時、ずっとなにかがかけていました。

それは最近、おじいちゃんの声が聞けていないなと思いました。

ず~~~とおじいちゃんがいつか声を聞かせてほしいと強く願いましたが、叶わなかったようです。

 

もっとおじいちゃんと話がしたかったな?

もっともっとおじいちゃんの声を聴きたいな?

もっともっとおじいちゃんの笑顔をみたいな?

とずっと思ってきました。

 

まだ、私は今もおじいちゃんに何かしてあげたいとずっと思っています。

夢で会えるといいですね。

天国に行っても元気でいて下さい。

 

あとおじいちゃん、私は2月1日に受験があります。

がんばってみせます。

良いお知らせができると自分も期待しています。

おじいちゃんもおばあちゃんとおしゃべりをしながら期待していてください。

 

いままで私達を笑顔に楽しくして頂き、本当におつかれさまです。

地上でつかれたぶん、私達、親せきの人たちの話をたくさんして下さい。

でも無理しないで下さい。

お疲れ様です。

 

Mより