介護生活11 初めてのデイサービス
<2019年6月9日 私から次男へのレター>
さて、おじいちゃん(父)の初めてのデイサービスです。
もちろん、行く前はごねます。
1週間前、前日にもちゃんとデイサービスの目的を説明し、おじいちゃんを説得するのですが、例のごとく、そのようなことはすっかり忘れ。。。
私:「はい、9時にデイサービスのお迎えが来ますから、用意してください!」
おじいちゃん:「はぁ? どこにいくんだ。そんな約束はしてないぞ。。。」
私:「デイサービスだよ。今日はお風呂だから絶対に行ってくださいね!」
おじいちゃん:「困るな~、そんな約束してないなぁ~。。。」
私:「昨日もちゃんと説明して、行くっていってたよ。。」
おじいちゃん:「勝手に決められちゃぁ、困るなぁ」
このような感じの会話を毎朝、繰り広げられます。
いつもはかみさんですが、時として私だったり。。。
施設からはバンが迎えに来てくれるのですが、既に数人の高齢者が乗り合わせており、長時間待たすわけにもいかず。。。ワタワタしながら車に押し込みます。
夕方になると帰ってくれるのですが。。。
えっらい、ご機嫌。
ヘルパーさんによると、中国人スタッフさんに中国語で話かけたり、カラオケで中国語の歌を歌ったりと、留まっている昔の記憶、得意な分野を最大限発揮して楽しんできたようです!
ご機嫌で帰ってくれて嬉しい限りですが、このような日は稀で、まだまだ朝の大騒ぎの日々は続きます。。。。
でも、おじいちゃんは比較的、デイサービスには行ってくれた方だと思います。
さぼるときもありましたが、数回かなぁ?
いろいろと介護をしている友人の話を聞くと、デイサービスに行ってくれるか、行ってくれないかで、介護者の生活に大きな違いが出てきます。。。
私も実感しましたが、もしおじいちゃんがデイサービスやショートステイに行ってくれなかたら「介護離職」になるのではと切実に思った時期がありました。
子育て中の介護になると、将来のある子供達と、すでに人生を全うしかけたおじいちゃんを両天秤にかけざるを得ず、とても心苦しくなります。
多少の無理は、どうしてもおじいちゃんに吸収してもらう他なく、そのように自分にも言い聞かせて、よやく行動にも移すのです。
伯母への同意も必要でした。
弟想いの優しいお姉さんですから。
介護施設へ弟を送るのはつらい。。。
初めころは「私がちゃんと見るから大丈夫」と気丈なことをおっしゃってましたが、やはり要介護認定の頃には「こういうサービスも利用しないといけないのね」と言ってくれるようになりました。
周辺家族には自分たちのおかれた立場をきちんと説明が必要ですね。。。子供の生活、彼らの将来の話、私であれば会社のおかれた立場、収入の必要性、今後の将来設計、かみさんは子供たちのかかわり、役目に始まり、できることの限界、もちろん本人の将来。
こういった話は伯母とも十分に話し合い、気持ちよくデイサービスを利用することを容認してもらったのです。
次におじいちゃんですが、今になって振り返ると「今経験したことを直ぐに忘れる」という主症状が皮肉にも助けになったような気がします。
人として普通に感じる、デイサービスに行かされる不快感や、行ってからの嫌な思いは瞬時に忘れてしまうので、尾を引くことが無いのです(たぶん。。。)。
次のデイサービスの時は、また初めてのデイサービス感。ウイスキーの「永遠の最初の1杯」と同じです(たぶん。。。)
でも、帰った直後は何をしてきたのかを結構覚えていたので、これはデイサービスの効果だと思いました。楽しい思い出はやはり記憶に少しの間は残るのですね。
世の中でデイサービスやショートステイには絶対に行かないといいう高齢者は多いと聞きます。こういった場合の介護家族はどうしたらいいのでしょうか。。。
私には答えがありません。
ただ言えることは、お役所、親戚、家族、友人。。とにかく頼る事です。
自分一人で悩んでも、知らない事ばかりですから。。。
いろいろな方々との会話によって、大事な情報を入手できるかもしれませんし、愚痴を言ってガス抜きすることで、気分も少しは楽になるかもしれません。
さて、私もおじいちゃんのようになれるのだろうか。。。
認知症になったら、どうすべきなんて本人にはコントロールできないですしね。。。