おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

リフォーム3 三角庭の運命は?

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No. 48

<2019年5月13日 私から娘へのレター>

そう。。。
母の死後を契機におじいちゃん(父)の認知度は急激に落ちていきました。。。

 

この頃の思い出としてよく覚えているのが、年末の大掃除。

 

母が健在だった時、実家の全ての窓ふきを子供達に手伝わせるのが年末の風物詩でした。お小遣いにご馳走も出るので、子供達も行くのが楽しみ。

 

母が亡くなると、今度は年に夏と冬の2回ほど長男が庭中の雑草取りにヘルプです。


同居前の5年間くらいになると、もはやおじちゃんのお庭の管理能力は完全に無くなり、荒れ放題の草ぼうぼうへ。。。

 

大切にしていたミョウガやユリも雑草のなかで自生しているような有様に。。。

 

 

さて、リフォームですが、この三角庭をどうしたと思いますか?

 

選択肢は悲しいものしかありませんでした。

 

まず屋内駐車場。おじいちゃんが設計した時代とは異なり車はもはや大型化。。。
最新の車の多くが、長さや幅、高さが理由で入庫出来ない。。。

 

少し前のエピソードで、おじいちゃんが車を手放したことを紹介しましたが、同居予定の私たちの車はここの駐車に入りきらなかったのです!

 

今の車を売って、駐車できる小さな車に買い替える?
いやいや、まだまだ子供たちとキャンプに行ったりしているのでこのミニバンは手放せない。。。。それに新しく買い替える車のサイズを駐車場のスペースに合わせるっていうのもなんだか本末転倒な。。。

 

ということで、この屋内駐車場スペースは諦め、シャッターに壁を作って新しい部屋にすることにしました。。。

 

では、どこに我が家の車を駐車したらいいでしょうか?

 

そうそう、外に来客用の駐車場があったじゃないですか!

 

ところがこれがまた昔の車のサイズに合わせて設計されていて、壁に迫られて狭い!
うちのミニバンを駐車すると、ドアは20cmぐらいしか開かず、そろそろと車から這い出る始末。。。
駐車してからの荷物の出し入れなんてまず不可能だし、公道が狭いので、後続車や対向車がくるとよけきれず、町内を1週回って退避しなくてはなりません。雨の日なんか、乗り降りを想像すると絶望的。。。。

 

一番致命的なのが平日に車を使うかみさんの運転技術です。この壁に囲まれた狭い駐車場への駐車はほぼ不可能。。。

 

出した答えが、三角庭の撤去です。。。


おじいちゃんの母への愛のシンボルガーデンをです。。。なんて事だ。。。

 

壁を取り払って、白樺を切って、コンクリで舗装したスペースを作れば、かみさんの駐車も容易だし、対向車や後続車か来ても退避可能だし。

 

「これを壊すのはあまりにひどいのでは?」と思われる方も多いかと思いますが、さて足元の不自由な父や伯母を病院へ車で連れて行くのは誰でしょう?

 

そう、私のかみさんです。

 

デイサービスやショートステイの車はどこに待機したらいいでしょう?

 

歩くのもままならない、車いすでの移動などを考えると、車の退避スペースは必須と考えたのでした。。。。

 

 

はい。このリフォーム計画はやはりおじいちゃんの反発がありました。

 

特に「白樺は切らなくてもいいじゃないか」と。。。。

 

あまり知られていませんが、白樺の寿命はたった10数年です。現にこの白樺も2代目とおじいちゃんが言っていました。

 

3本の白樺をレンガと盛り土でそのまま残す案も作ってはみたのですが。。。白樺の寿命を考えるとその折角の作りもほぼ無駄になる可能性が高く、また車の退避スペースとしても中途半端な障害物になるだけに。

 

最後は、おじいちゃんには何度も事情を説明し泣く泣く了承してもらい、いよいよ三角庭の撤去作業が始まるのでした。。。。