おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

お葬式 1 自宅に帰還

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No. 181

<2021年6月19日 私から長男へのレター>

みなさん、お久しぶりです!しばらく休業してましたが、1.5年ぶりに再開します!

おじいちゃん(父)亡き後、三重介護から二重介護に格落ちしたため(笑)、家族総出での介護は終わりましたが、その後のエピソードも、しばらくいくつかご紹介したいと思います。

 

さて、現在、同居する伯母、横浜のサ高住の義父の2人の介護はずっと続いてますが、まずは父の亡くなった直後。。。葬式のあれこれについて、少し詳しく書き始めようかと思います。はい、一つ前の投稿のお葬式前後の話になると思いますが、お約束通り、スピンオフ的に紹介します!

 

病院で臨終を迎えたおじいちゃんですが、かねてより決めていた葬儀社さん(葬儀社エピソードについては後程、お伝えします)がやってきてテキパキと準備をし、立派な霊柩車で家まで搬送してくれました。

 

日本人の8割が病院で亡くなる昨今ですが、亡くなったおじいちゃんを自宅で安置するための必要な準備が全くできていないことに、この時にあらためて気が付くのでした。。。

 

★自宅安置用の布団ってあったっけ?

老人ホームへ移ってから、すっかりおじいちゃんのベット周りは処分してしまっていて、布団も枕もなんにもない!お客様用の布団はチャラチャラしているし、伯母が保管していた布団もほつれだらけ。。。今からスーパーで安価なものを買いに行く? まさか、そんな余裕もなし。。。

葬儀屋さんの担当者も、弔問客用の布団・枕飾り(お線香や香炉、鈴、ろうそく、花、台など)のセットが載ったカタログを見せながら、「どうします?」、「どうします?」と迫ってくるし。。。

結局、葬儀屋さんが薦めるままにセットをご購入(笑)。ほんとに至れり尽くせりです。

 

★おじいちゃんの数珠ってどこだっけ?

リフォーム時の断捨離、そして僅か1年間程の同居の間、おじいちゃんが葬儀や法事に参加することもなく、数珠をしまった場所がわからない! あちこち探しましたがなかなか見つからず。。。こちらもお葬儀屋さんの担当者から心配そうに「どうします?」、「どうします?」と迫られましたが。。。こちらはなんとか探し出すことができました。ホっ!

 

★遺影はどれにする?

断捨離エピソードで触れましたが、おじいちゃん、「これは俺の遺影用の写真なんだ。お前、その時が来たらこれで頼んだぞ!」っと、用意周到に私に託した遺影用写真とネガ、私、断捨離時のごたごたで、どこかへ失くしてしまっていて。。。

あちこち探して、母と仲良くクルージング旅行に行った時の正装・蝶ネクタイ姿の写真を見つけ出し、これを遺影にしました(おじいちゃん、ごめんなさいっ!)。

隣に母がいる写真からの加工なので、おじいちゃん、満面の笑顔。弔問者からも「いい笑顔の写真だね~」と褒められ、失くしてしまった負い目はあるものの、あれはあれで今でも最高の遺影だったと思ってます。

 

さて、我が家へのおじいちゃんの搬送時、ふと、母の時の悲しい事件を思い出しました。

母は癌を患い、やはり病院で最期を迎えたので、同じ様に搬送は葬儀屋さんのお世話になりました。家にはまだ三角庭(リフォーム編で触れたあの三角庭!)もあり、母を家の中に安置するまでは、しばらく霊柩車が狭い道路を占拠することになったのです。。。

 

そこに後ろからスポーツカーがそろりとやって来て、なんとクラクションをブーブー鳴らすではありませんか!もーっ、信じられんっ!

 

ブッ、ブッ、ブゥーーー! ブゥーーー!

ブッ、ブッ、ブゥーーー! ブゥーーー!

 

「おいおい、霊柩車に向かってクラクションって何を考えてるんだ!」と心の中で呟きながら、「すみません。。。亡くなった母を家に安置している最中なんです。しばらくお待ちいただけますか?」と言うと。。。

 

なんと、怖顔で「おいっ、道を塞ぎやがって何やってるんだ!急いでるんだっ!早くどけろよっ!」っとおっしゃる。

 

「えっと、ご覧の通り、霊柩車の運転手さんも亡き母の搬送に付き添ってます。今は車の移動は無理です。すみません」と返すと。

 

「お前なぁ~、免許くらい持ってるんだろう。お前が運転すればいいだろう!」とのたまう。

 

「ええええっ」っと言葉を失っていると、ちょうど霊柩車の運転手さんが戻って来て、事なきを得たのですが。。。

 

あのスポーツカーの運転手。。。きっと地獄行に違いない! いや、絶対に地獄行だっ!

 

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