おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

資産の整理11 株ってどーなの?

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<2019年4月20日 私から娘へのレター>

さて、いよいよ疑惑の株対応です。

 

おじいちゃん(父)の通帳をチェックして一番の大きなお金の流れが証券会社、信託会社へのお金の出入りでした。

 

まず、通帳の残金を見て真っ先に思ったのが「少ない!」です。

 

おじいちゃんの退職金や母からの遺産、日々の年金収入と保険などの支出を考えても、予想以上に少ない。。。

 

おじいちゃんに聞いても、「そうか。。。?」ぐらいの返事しか聞けず。

 

残っている昔の通帳を見ると、大金が出たり入ったり、しかも配当金もしっかり入金されている。

 

この事実をおじいちゃんに問うと、「株は趣味程度だから、たいした額は動かしてない」、「配当金も入っているし損はしていない」、「トータルでトントンではないか?」という返事。。。

 

配当金を必要以上に多めに出すのは株屋の常套手段、しかも1回に動いてる金額は「大した額」ではない。。。

 

ということで、2社の株屋に来てもらって、いままでの運用やおじいちゃんとのやり取りを説明してもらいました。

 

株屋は2人1組でやってきます。

 

ここ数年の実績と、お金の出し入れなど、データを説明してもらうのですが、おじいちゃんとの交友も長いようでこんな会話も。。

 

株屋1:おじいちゃんにはお世話になりっぱなしです。昔は良く、飲食にも連れて行ってもらいました(←まじか? 株屋を接待したのか?)

株屋2:おじいちゃんにはしょっちゅう営業所にも来てくれて、よくお土産を貰ったんですよ(←まじか? 株屋にお土産?)

 

はい、彼らを疑ってかかってもしかたがありません。。
おじいちゃんは人一倍社交的なので、十分あり得る話。
息子の私だって、こういう交流は大好きだし。。
まぁ、株屋のひとたちもやはり悪気もなく、おじいちゃんと長くお付き合いしてたんだなとわかりました。

 

ただ、肝心の話になるとうやむやに。。

 

私:つい最近まで取引があったようですが、父はこの通り、直近の記憶がほとんどないです。今、お話ししてても分かると思いますが、どうやって本人の合意をとったのですか?

株屋1:電話で確認してます。本人の確認は取ってますので、お父様の意思であるとしか言えません。。。

私:結局、父は株を始めてからいくら入金し、いくら儲けて、いくら損して、最終的な収支はどうなっているのでしょか?

株屋2:それは、膨大な計算が必要で出せません。

私:儲かったか、損したかの印象ぐらいはみなさんプロだからわかるでしょう?

株屋1:。。。。株ですから浮き沈みはありますので、なんとも。。。

株屋2:リスクの説明は十分しておりますし。。。

 

はい、その通りです。

 

きっとおじいちゃんがしっかりしてた頃からのお付き合いなので、どの時点でおかしくなり始めたのか(いつから本人の意思とは思えない取引になったのか)は株屋さんにはわかるはずもなく。。。

 

私も、途中から株屋に詰め寄る自分自身が恥ずかしくもなり。。。

 

私:そうですよね。株ですから損もするし、今時ですから、みなさんきちんと父に説明もされてたと信じます。しかし、今のおじいちゃんはこの通りなので、申し訳ありませんが直ぐに解約させてください。私もまだ同居してないので、寄り添って管理できませんし。。

株屋:もちろん、本人が希望しているのであれば応じます。

私:おじいちゃん、もういいよね? 配当金もかなり貰ってるし、きっと収支はトントンだよ。

おじいちゃん:わかった。お前に任すよ。

私:それでは解約で。

株屋:承知しました。

 

ということで、さくっと終了。

 

でも、株はやっぱりタイミングや時の運。。。

 

実はこの話はリーマンショックからまだ立ち直ってない時の話。
つまり株は底値で売り払ってしまいました。。。

 

なんと同居後にアベノミクスが発動され、株価は急上昇。。。

 

おじいちゃん、ごめんなさい!
私のせいでかなり損させちゃいました!

 

ほんと株って嫌だ。