おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

資産の整理12 年金収入はどうなってる?

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<2019年4月21日 私から長男へのレター>

さて、資産の整理も終盤戦。。。

 

おじいちゃん(父)の収入がどうなっているか詳しく調べてみた。

 

大きく分けて厚生年金と企業年金と遺族年金です。

 

<厚生年金>

現役時代の積み立て公的年金で納付は義務。会社勤めなので会社が半額負担。

 

私が大学時代、20歳になった時におじいちゃんから「会社務めになるまで払ってやる。未納があると年金が目減りしていろいろと面倒だから」と。
一浪かつ大学院卒だったので、かなりの期間払ってくれたことになります。

 

大学生の親となり、同じ立場になってあらためて調べてみると、「学生納付特例制度」というものもある。これは給付資格の「10年以上」の期間に学生時代の未納期間も加算してくれるという制度。つまり、大学入学が18歳、卒業が22歳の場合、20~22歳の2年間未納でも8年収めていれば年金を受け取る資格が持てるというもの。ただし、納付金の総額で年金額が決まるので少額に。


つまり納付金の差額が年金額の設定に影響し、年金受け取り資格を得てから亡くなるまでの間、その差額がずっと続くということに。。。。長生きすることを前提にするなら、この2年間の納付金額は少額なので払っておいた方が良いということに。。。

 

でも、物価が上がったり、制度が変わって差が縮ますかもしれませんね。。。

 

おじいちゃんの時代は高度成長期。
年金の運用益も大きく、この時代に日本を立ち直らせた世代(第二次先大戦中に学生だった世代)は、受け取り開始年齢も60歳(今は65歳!)です。戦後の日本を立て直した事を考えると、恵まれて当然ですね。

 

企業年金

こちらは退職金の別払い、というかお給料の積み立て預金。でも会社が運用し、終身で支払ってくれてるので元本保証の利子付き投資信託ともいうべきか?

 

会社運用なので、会社が存在することが前提ですね。
途中で破綻しちゃった場合は掛け捨てになってしまうのが難点。また、企業が運用して利子を確保するので、景気によっては会社には大きな負担ですね。。。
JALもこれで破綻してしまった。

 

支払開始時期は通常、厚生年金と同じ。勤続年数から考えて、結構、高額を受け取っていると思ったのですが、厚生年金の額には遠く及びません。

 

<遺族年金>

働いていた母の納付金が元手です。亡くなった後に残った遺族が受け取る年金となります。当然ながら子供たちが20歳以上の場合は受け取れません(自分で働きなさい!)。我が家の場合は、残された退職後のおじいちゃんが受給資格を持ちます。

 

これがまた、なぜか少額(数万円/月)であり、どうみても納付額を大きく下回ってる。何かの手続きミスか未申告かと思い共済事務局に電話すると。。。

 

おじいちゃんの厚生年金が水準あるいは水準以上なので、超低額に調整されているとのこと。つまり、金銭的に困っていない遺族には満額は出さない、二重年金は出さないという制度なのです。

 

はい、年金や共済の精神は、万が一、生活に困窮した方を(あるいは自分がそういう状態に至った場合)、みんなで分け合って救済しようというものなので、払い損を悔やんでも致し方ありませんね。

 

ただ、結果的に納付金の大半が戻ってこないことになるので、共働きの夫婦などはどちらかが未納を希望する方も出てきてもおかしくないような気がします。。。。(共済の精神を思い出しましょう!)

 

 

これらの年金からの収入、実は介護にはともても重要です。

 

最終的に老人ホームに入らざるをえなくなった場合、ホームの利用料金が年金の合計額を超えないのであれば、おじいちゃんは自分自身のお金で最後まで自分の面倒(金銭面)をみたということになります。少なくとも金銭的には自立した被介護者です。

 

一方、不足があった場合は、介護される本人の預貯金の切り崩し、あるいは家族が負担することになります。前者は限度がありますし、後者は介護家族の生活に直接影響します。介護制度で利用可能なショートステイやデイサービスもあるものの、利用頻度が多くなればなるほど自己負担額が増え、全てを払えなくなるということもありえます。

 

 

このあたりの話は、実際の介護同居が始まってからのエピソードで詳しく。。。。

 

そうそう、映画の「万引き家族」や時折耳にする事件で、年金を受け取っている老人に群がる無職の成人に達した子供たちが、生活のためにその親の死を隠してまで年金受給を継続をする。。。こういった犯罪を聞くと悲しくなりますね。。。

 

私達の世代は、子供に迷惑を掛けないようなちゃんとした年金がもらえるのだろうか。。。? 自分で尻拭いする人生って難しくなってきてますね。夫婦や子供たちとそろそろ話し合わないと。。。