おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

介護生活8 ケアマネさんのアドバイス

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No. 62

<2019年6月7日 私から次男へのレター>

とうとう、その日が来ました。。。

 

要支援2のおじいちゃん(父)の身の回りをしていたケアマネさんから、ある日お話があるとのこと。。。

 

我々の介護の奮闘を見かねたのか。。。

 

ケアマネさん:「おじいちゃんはかなり記憶があいまいになっているよね?」

私:「はい。同居してみて、かなりひどいことが分かってきました。。。」

ケアマネさん:「病院で認知症の鑑別を受けた方がいいよ。」

かみさん:「やっぱりそうですかね。。。」

ケアマネさん:「要介護レベルだと思います。受けられるサービスも違うので、診断をつけてもらって、要介護の認定を受けることをお薦めします」

私:「はい、私もそう思います。」

かみさん:「私も。。。」

 

こんな感じでトントンと方向性が決まってきたのですが。。。

 

伯母:「そんなことないわよ。ちゃんとお話しできてるし、時々、物忘れしちゃうだけよ。年だからしょうがないわよ」

 

っとまさかの反論!

 

そう、弟思いの伯母(当時、90歳近く!)は、弟が認知症と診断されるのが非常に嫌だったのだのです。

 

常日頃から「弟はしっかりして、おしゃれで、何もかもピシッとこなして、それはそれは自慢の弟なの」と時々言っているぐらいですから。。。

 

おじいちゃんの症状に対しても、確かにこういったコメントも多かったです。

「あらあら、忘れちゃったのね? 変よね~」

「しっかりしてくださいね~」

「私が助けてあげる」

 

とても優しい言葉を何度もおじいちゃんに投げかけてましたね。。

 

でも、伯母の優しさのうらはらに私達の息子夫婦は違った考えでした。

「この状態のおじいちゃんの世話を高齢の伯母に続けさせるわけにはいかない」

「でも我々のサポートは子育て中でもあり、質も量も限界。。要介護のサービスが得られるなら渡りに船だ!」

「利用できるサービスは何でも試そう」

 

それに加え、おじいちゃんがなんとなく「認知症」だとは気づいているのですが、私自身もなかなか確定診断を付けられたくないという想いがあったのも事実なのです。

 

 

これは本当に正直な話ですが、下記のように考えてました。

・おじいちゃんは愛する母を亡くして、急激に寂しくなった。

・張りの無い退屈な毎日で、楽しみもなく、物忘れも頻回に起こるようになった。

・元気な子供達と私たち夫婦が同居したらさぞかし家がにぎやかになるだろう。

・おじいちゃんも張りのある毎日になり、物忘れは改善に向かっていくだろう。。。

 

真剣に考えていたんですよ?

 

一方で、同居やリフォームをする際に、介護士をやっている中学生の同級生からは。。

・リフォームをすると、生活空間が大きく変わり、どこに何があるか分からなくなる。

・分からなくなると、あまり深く考えなくなるし、怖いので動き回らなくなる。

・病院や老人ホームも一緒で、このように環境が変わると一気に認知症が悪化する

 

なんて事を言われ、益々、「そんな風には言わせない!」と力んでいたのでした。

 

でも、やっぱり同居して約半年ぐらいで、我々、介護側が根をあげて。。。

 

 

認知症の患者さんは、確定診断を受けた時はもうすでに遅し。。。
進行が顕著過ぎて、薬で治すにも症状も複雑でかなり治療が難渋するそうです。

 

家族も本人も「まだ認知症とは認めたくない」ので、最初は精神科で症状に合わせて睡眠薬抗うつ薬などを処方してもらうのですが、やっぱり効かず。。。

 

家での行動がもう制御できなくなってようやく神経内科を受診して「認知症」の診断を受けるようです。

 

でも、もう時すでに遅しですね。。。

 

認知症は早期の治療の方が大事です。

是非、早めに受診し、どのような薬物治療、リハビリが必要なのかを、専門の方にきちんと聞いてみてはいかがでしょうか?

要介護のサービスについては後述しますが、こちらも早期に導入した方が、介護側の体力が温存できて、かえって親孝行になると思います!

 

とにかく病院に行こう!