おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

介護生活52 おばさんに相談。。。

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No. 120

<2019年9月12日 私から娘へのレター>

さて、おじいちゃん(父)の老人ホームの入所には様々な難関が待ち受けてます。

 

「伯母の骨折が完治するまでの仮の宿」という言葉で、罪悪感から解放されて浮かれてた私たち夫婦ですが、肝心の伯母がどう思っているのか?

 

可愛い弟が老人ホームに入るなんて!

その原因が私の骨折だなんて!

 

当然、言い方を誤ると違った方向に行ってしまいます。

 

 

ということで、私達の今の窮状と気持ちを、誤解を受けないように言葉を選んで、骨折治療中の病室で丁寧にお話ししました。

 

まずは、伯母の度重なる骨折の原因が、おじいちゃんへの献身が仇となっていることを説明します。伯母の弟への愛は非常に立派で素敵なことですが、何せ骨のトラブルが完治してない伯母には、気が付かないところで大きな負担になっている事は間違いなく、まずはこの事実を説明しました。

 

そして、私達夫婦も子育て真っ盛り。将来のある子供のサポートを何よりも優先したい。今のままだと子育ての大事な時期を不十分な教育で過ごさせてしまう。これは絶対に避けたいと。

 

次に私の事。ちょうどこの頃は働き盛り。国内外の出張も多く、仕事を成功させるためには残業も必要ですし、部下とのコミュニケーションも必要。PCで外でも業務はできますが、やはり今のままだと全てが中途半端。ここ1年間は人生で1番多くの有給休暇(介護休暇なども)を取得してましたので、会社の方達には申し訳なく。。。だからと言って子供達が大学を卒業するまではがっちり働き続けなくてはならず、伯母やおじいちゃんのトラブルが原因で万が一離職となったら大変!
そんな事になる前に手を打ちたいと切実に訴えたのでした。

 

最後に必ずおじいちゃんの気持ちを尊重する事。認知症なのでこの辺り、おじいちゃん、直ぐに自分の置かれた立場を忘れてしまうので、あまり激しい抵抗を受けることはないとも思いましたが、それでもおじいちゃんの気持ちは必ず尊重する。ホームの方々もいつでも出入りして良いと言ってくれたので、伯母が元気になれば、また元の生活に戻れる。。。

 

伯母の骨折した足は置換術を施した方だったのでかなり意気消沈してましたが、私達の説明にはきちんと耳を傾けて聞いてくれました。

 

ところで、伯母にとって老人ホームという言葉の印象はあまり良くなく、「ああいうところに入ると数か月で死んじゃうのよ」なんて縁起の悪いことを言ってたりして。。。
でも「介護制度がある今、そういうところも利用していかないと生活が立ちゆかなくなる」という現状はちゃんと理解してくれました。

 

泣けてくることに、度重なる入退院での私達の貢献も十分わかってくれていて、「これ以上、あなたたちに迷惑かけるわけにもいかないしね。。。」とも。

 

 

こうして1つ目の難関、伯母の同意を得たのでした。

 

 

もう一つは「親戚からの理解」。

 

。。。だったのですが、これは意外な形であっという間に解決しました。


なんとこの時期に先行して、おじいちゃんの弟が老人ホームに入所したのです。なので私達のおじいちゃんは2番手となることに。。。
当然のことながら、親戚の方々は完全に理解を示してくれる環境になっていたのです。