遺言書4 司法書士と一悶着
<2019年5月3日 私から次男へのレター>
おじいちゃん(父)の遺言書作成は、メールで案を頂いては、私が実家の父に見せて内容を確認するという繰り返しでした。
当然、本人の意思確認ということで、司法書士さんも何度か実家を訪れたのですのが、その度に以下のような会話が繰り返されたのでした。。。
司法書士さん:これが最新の遺言書案です。内容はこれでよろしいでしょうか?
父:今日は何しに来たのか?
私:例の遺言書だよ。作るって話したよね? 内容はあれこれあれこれ。。。
父:そうか分かった。
司法書士さん:それではご説明しますね。
父:ちょっと待ってくれ。いったい君たちは誰だ? 知らない人から遺言書と言われても。。。お前(=私)はこの話を知っているのか?
私:司法書士さんだよ。今回の遺言書案を作成してくれている方。おじいちゃんが依頼したから来てくれたんだよ。
父:そうか、お前が言うならわかった。
司法書士さん:では早速。。。内容はご指示に従い、あれこれあれこれ。。。
父:ちょっと待ってくれ。こんなもの勝手に作ってもらっても困るな~。俺はこんなものを作ってくれなんてお願いした覚えはないぞ! お前(=私)はこの話を知っているのか?
私:だから、あれこれあれこれ、あれこれあれこれ。。。。
父:そうか、お前が言うならわかった。
司法書士さん:では。。。
新しい記憶が5分程でなくなるおじいちゃんにとっては聞くたびに新鮮な内容になっていたようで、私が説明すると納得し、司法書士さんが説明すると納得いかないというありさま。。。
そんな事を何度も繰り返すのでした。。。
こんな状況はうちだけかと思ったのですが、司法書士さんによると、結構、あるあるとのこと。うちと同じように認知症直前の駆け込み遺言書作成はここ最近増えているようです。
なので司法書士さんも根気よく、何度も何度も説明してくれます。
結局、3カ月ほど掛けて遺言書案が作成され、いよいよ公証役場で公証人による最終チェックです。。。
これがまた大変。。。。
実は、最初の公証役場の予約の日、おじいちゃんは再度、「趣旨をきちんと説明してほしい」との事でキャンセルになってしまいました。。。
会社休んだのに。。。。
私も、遺言書作成はとても大事なプロセスなので、おじいちゃんの意思を最大限尊重し、その気になるまで長いこと待つのでありました。。。。