おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

プロローグ4 母の死の3年後の様子

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No. 4

 <2019年3月1日付 私から長男へのレター>

母が亡くなって数年、我が家も3人の子育てに翻弄し、前向きな父は友人と旅行したり、食事に行ったり、マージャンを楽しんだりと。。。それぞれの生活に専念の日々が続き。。。

 

ただ、実家を訪れる度に、おじいちゃん(父)にちょっとづつ変化が。。。
まずはひげ面にびっくり。
本人曰く「かっこいいだろう~」とご満悦(笑)

 

どうも同じ話を繰り返しているような。。。
しかも自慢話が多い(笑)。。。

 

初めの頃は「さっき聞いたよ~」ぐらいの軽い注意ぐらいで、
「そうか~?」との返しが来る程度でしたが。。

 

次に訪れた時にも同じ話が出てくるので、
「前にも聞いたよ~」と指摘すると、
「そうか~?」と同じ返しが。。

 

その次にもまた同じ話が出てくるので、

「それずいぶん前にも聞いて、その時も前に聞いたよって言ったよ~」というと、
「そうか~?」とやはり同じ返しが。。

 

その次にもまた同じ話が出てくるので、大人の私は「もういいや(笑)」とスルーしていると、今度は子供たちがさすがに気付き。。。
「それ前にも聞いたよ。あははっ、面白い!」(長男J)
「おじいちゃんの話って、同じ話ばかり~」(次男S)
「このあいだの話を繰り返してるよ~。変なのぉ~」(娘M)
と、無遠慮なツッコミ。。。子供って残酷。。
おじいちゃん。。。
「そうか~?でもまぁ聞きなさい」と威厳を保ちつつ最初から話が続き。。。

 

そんな日々が続くと、今度は同じ日に同じ話が何回もっ!

この頃になると子供達も大きく成長を遂げ。。。
「(さっきも聞いたけど。。)うんうん、なるほど~」(長男J)
「(柔らかい態度で)知ってるよ。あれこれだよね~」(次男S)
「パパ、ほらまた始まったよ。面白いね~」(娘M:成長なし。。)
と、ちょっとだけ大人の対応ができるように。。。

もちろん父もご満悦なので、滞在数時間中に3~4回も同じ話を繰り返したことも。。。
しかも自慢話ばかり

 

今、振り返ると当時のおじいちゃんの気持ちをいろいろ考える。

おじいちゃんは、とにかく子供達や私たち夫婦と何か話しをしていたかったのかな?
サービス精神旺盛だったから、とにかく盛り上げようとしたのかな?
そうなるとやはり自慢話かな?
いや自慢話だからこそ鮮明に覚えていたのかな?
子供たちの反応見て、どう思っていたのだろうか?
子供達の指摘をどう受け止めていたのだろうか?

そして当時の自分の対応のことも。

もっと子供達みたいに「うんうん」聞いてあげられたよな。。
途中で話を逸らしたり、話を止めたり。。。もうちょっと我慢できたよな。。
「ボケちゃったかな」を気づかない振りをして、「まだ大丈夫だ」と思ってたよな。。

そういうおじいちゃんを見ているのもなんだか嫌で、早々に帰ったりして。。
「もう帰るのか? もっとゆっくりしたらどうだ」という言葉を背中に、聞こえなかった振りをしてたりと。。。まるでドラマのワンシーン。。

 

それにしても伯母さんも含め、周りの方もきっと気づいてたよなぁ。。
このころはまだ誰も指摘する人はいなかったなぁ。。。