プロローグ3 大好きだった母が昇天
<2019年2月24日付 私から娘へのレター>
母は、闘病というよりは運命に抗うことなく「すっと」亡くなりました。
最後のコンサートを終えてわずか2ヶ月です。
実は病床中、母はおじいちゃん(父)に自分の好むお葬式の全て託していました。どの葬儀場にするのか、祭壇の種類、花の種類、色、盛り方、流す音楽や生徒さんにこの曲とこの曲を、ここではこれ、ここではこれを歌って欲しいとか。。。つまりおじいちゃんが監督兼総指揮のお葬式となりました。
生徒さんたちも、多忙の中、楽器や歌の準備をしてくださり、当日はそれはそれは素晴らしい式になりました。参列者も400人超と、教職という職業がらもあると思いますが、芸術で繋がった多くの方に慕われ、本当に母にとって天職だったのだなと、感動したのを覚えています。もちろん、私もおじいちゃんも式中はずっと号泣。
式後のご挨拶は喪主のおじいちゃんの大事な役割なのですが、「たぶん俺は無理だからお前話せと」言われ、人生初めての大役を。。。
以後しばらく、父の口癖は「あんないい葬式はなかっただろう。お母さんも喜んでくれたよな? おまえ、どう思う?」と何度も何度も聞かされ。。。(笑)