おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

プロローグ5 同居の申し出を酒の席で

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No. 5

<2019年3月1日付 私から次男へのレター>

「おじいちゃんの言動が怪しいのは、母が亡くなって話す相手がいないからでは?」と思い始め、かつ「子供3人のマンション暮らしもちょっと手狭になってきたなぁ。。」とも思い始め、かつ「これといった親孝行もせずに母は亡くなってしまったし、父には親孝行をちゃんとしたいなぁ。。」とも思い始め。。。

 

その親孝行の一環で、お寿司屋や居酒屋、焼き肉屋にご招待し、盃も交わすようになったある日。。酔った勢いもあるが、思い切って同居の意思はあるのかを聞いてみると。。

 

あっさり「そーか、そーか。そんな時期かもしれないな。お前がそういうなら一緒にすんでもいいぞ」っと相変わらず上から目線ではあったが、拍子抜けするほどあっさり「同居の意思ありっ」のサインが。。。

 

家に帰ってかみさんに話すと、表情が一変!!

 

「そんな話は聞いてない!」
「子供たちの転校ってちゃんと考えたの? ベストのタイミングもあるでしょ?」

 

そりゃそうです。話が唐突すぎました。。。

 

「部屋はどうするのよ?」
「うちの嫁入り道具はどこに配置するつもりなのよ?」

 

はいはい。実家は長年買い増しされた家具と、何年か分の思い出の詰まった物に溢れかえり、足の踏み場もない(ゴミ屋敷ではありませんが)。。。
とてもこのままの間取りで3人の子供を連れて同居できる環境ではないです。

 

 

かみさんを不安にさせ、動揺させたのも無理もなく、さすがに反省。

 

かみさんにとって義父との同居がどういう意味かをまったく分かっていなかった。
初めから住んでいたならまだしも、わが家族の中で「血がつながってない」のはかみさんだけなわけだし。。。

(ちなみに子供達は私と血がつながっているので、必然的におじいちゃんとも血がつながているわけです。。おじいちゃんと同居している叔母も兄弟なので血がつながってるし。。。)

 

魔の幼児期の子育てをようやく脱し、もうちょっとでオールわんぱく小学生。
マンションから歩いて3分の所のド近所の小学校に通い、しかも蛍が出る公園や梅林の名勝、みごとな桜並木の小道が全て徒歩圏内。近所の山ではなんとカブトムシもクワガタも素手で採れるし、BBQができる川もある。近所の畑を間借りして家庭菜園。。。
なによりも子供達には幼馴染み、我々にはママ友、パパ友がいっぱい住んでる。

ここは3人の子育てにはばっちりの環境。
ぼくら夫婦にとっても楽園。

 

これを全て捨てるだけの良いことが、実家に待ち構えているのだろうか?

「今、なんでこんな良いところから離れなきゃいけないのか?」
「今って、私たち子育てFirstじゃないか?」
「親孝行はもうすこし年取ってからでも遅くないのではないか?」


。。。と自問するのでした。。。。