おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

断捨離1 同居前にやる事がいっぱい

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No. 11

<2019年3月9日 私から次男へのレター>

ここからしばらく実家の断捨離についてのエピソードが続きます。
いわゆる「ゴミ屋敷」にはなっていませんでしたが、そのスタートラインぐらい。

 

リフォーム&同居は、だいたい次のステップで進みます。
Step 1:実家の捨てて良いものと、大事に取っておくものとの仕分け&処分
Step 2:ほぼ全ての家具の処分
Step 3:リフォーム中は保管物を一か所へ集約
Step 4:リフォーム中のおじいちゃんと叔母の住居空間の確保
Step 5:いよいよリフォーム開始
Step 6:電話線、Wifi、水道、電気、ガス等のインフラ整備
Step 7:横浜の家の売却
Step 8:横浜の家の断捨離
Step 9:引っ越し業者の選定・予約
Step 10:引っ越し!
Step 11:転入転出届け、転校手続き
Step 12:カードや免許証、保険証など、もろもろの住所変更手続き

 

全部、山あり谷ありでしたが、掛かった時間と労力は、このStep 1&2が、とーーーーーても大変でした。


持ち主を前にして「これ捨てるよ」って言い放つわけですから。。。

 

当然のことかなら、
父:「捨てるのは反対だっ!」
私:「いやいやこれは絶対使わないでしょ!」
父:「だからって捨てることないだろ!」
私:「捨てないと、うちの新しいものが持ってこれない!」
父:「どこかにしまっておけばいいだろう!」
私:「絶対に使わないし、第一、しまう場所がない!」
父:「必要になったらどうするんだ!」
私:「その時に買えばいい!」
父:「お金がもったいないじゃないか!」
私:「保管場所にかかる費用の方が高いでしょ!」

こんな会話の繰り返し(笑)
果てしない攻防戦が続くのです。。。

 

「息子さん、ちょっとおじいちゃん可哀そうじゃない? ちょっとやりすぎでは?」
と皆さんに怒られそうですが、「断捨離」というのはそういうもので、思い切らないと絶対にできません。そしてリフォームや引っ越しは大きなきっかけなわけで、これを逃すともう二度ときっかけは訪れません。

 

何よりも良かったのが、仕分けの時におじいちゃんの「その捨てようとしている物に対する愛着」を生で聞けたことですね。歴史や思い出、美しい話も多々。
おじいちゃんの口から直接聞けたのはとても良かった。
これも断捨離があってこそのコミュニケーションですね。

ただ、本人の前だとやはり思い切って捨てにくく、実際に袋詰めなどをする際は、おじいちゃんの見えないところでこっそりと、そして粛々とやっていました(笑)

 

もう一つ大事なこと。


おじいちゃんのお金の流れを把握すること。
ずっと長い間、しっかり者の父の「お金の流れ」なんか心配したこともなく。。。
当然、それまで全く把握しておらず。。。
でも、その頃のおじいちゃん、明らかに自分のお金の流れに無頓着でした。。。

 

これじゃ「オレオレ詐欺」に遭っても、遭ったことすら忘れてそう。。。
実際、多くの独居老人、そしてその家族も、もし詐欺に遭っても全く気づいていないのかもしれませんね。

このあたりの奮闘記も後日ゆっくりと記したいと思ってます(笑)

 

とにかくやる事がいっぱいで、結局のところ1年かけて準備することになったのです。