帯状疱疹7 夜、39.2℃の高熱のため髄膜炎が疑われ。。。髄液採取するはめに。。。
さて、西内まりあ似の先生に服を脱がされ、顔以外の他の場所に帯状疱疹が飛んでないことを確認したら直ぐに病室へ移動。。。高熱でかつ目の痛みも尋常じゃないので、もうふらふらら。。。
何階の何号室かもわからないまま、病室に入り、とにかく疲労で寝に付くのですが。。。
やっぱり、顔が痛くて痛くて、何度か看護婦を呼んでは「この痛みを何とかして欲しい」と訴えます。。。
おじいちゃんがかつて入院中に「ピンポーン、ピンポーン」と看護婦さんを何度も呼んでいたのも、もしかしたら単に認知症によるものではなく、耐えられないほど肩や腰が痛かったのかも思いはじめたりして。。。
「もう、何度も看護婦さん呼ぶんだから!」と腹ただしく思っていた私ですが、今、同じような状況になり「もしかして、おじいちゃんに申し訳ないことしちゃったかもなぁ~」っと反省。。。
もちろん、まさにこの時、看護婦さんに「ピンポーン、ピンポーン」している時はそれどころではなく。。。退院して、しばらく経って振り返った時の感想ですが。。。
さて、高熱がまったく下がる気配がないので、どうも看護婦さんもそわそわしだしました。。。
看護婦さん:「髄膜炎かもしれなわね。。。先生、呼んでくるね。。。」
そういえば、診察室で皮膚科の部長が「髄膜炎になったら大変、痛いぞ!甥っ子がのたうち回ってた!がっはははっ」って言ってたなぁ。。。髄膜炎ってそんなに危ないのかなぁ?」っと、うとうとの高熱の中、もうろうとした意識の中で考えるのでした。。。
元気になってから調べると、帯状疱疹に起因する髄膜炎は極めて重篤な状況で、致死率はなんと30%! めっちゃ危ない!
ヘルペスウイルスが脳まで至るとたいへんな事になるそうです。
しばらくすると、皮膚科の先生ではなく、神経内科の先生方が大人数でどやどやと入ってきました。
「何事?」っとはもちろん、意識がもうろうのこの時には思わず。。。
先生:「髄液を採取します。ヘルペスウイルスが脳まで及ぶと大変だから、念の為に検査しますね。これだけ高熱だと、可能性はゼロではないので。」
はいはい、どうぞ。
ところが、この髄液採取がかなり痛かった。。。
くの字になって横になり、背中を広げ。。。
背骨の椎間(あの、背骨を構成している円錐形の骨と骨との間)にぶっとい針を刺して試験管に数本分の髄液を抜くのですが。。。
痛いに決まてるでしょ。。。
ということで、まずこのぶっとい針を刺す際に痛くないように、刺す部分の周辺に何本か局所麻酔を打つことから始めていました。。。
ちょっと、ちょっと、その局所麻酔の注射が既に、めっちゃ痛いんだけど。。。
後ろ向きなので、何やっているのか、どんなタイミングで刺すのかが全く見えず。
周りの方々は。。。
「大丈夫ですよ~」
「直ぐに終わりますよ~」
「チクっとしますよ~」
「ちょっとだけ痛いですよ~」
「あと少し!がんばって!」
などなど。。。
大の大人が子供に言い聞かせるように、あるいは妊婦さんの出産寸前のときのように、あのちょっと嘘っぽい口調、でもこれ以上他に表現する術のない、白々しい励ましのことばが。。。
当の本人の私は、意識がもうろうとしているので、「もうどうにでもなれ!」って感じでしょうか?
この局所麻酔、私の記憶の中では生け花に使う剣山をブスブス刺す感じ?
かなり深く差してましたね。。。
<私の心の声>
「直ぐに終わるって~、全然終わらないやんか~!」
「後ろ向きで見えないんだから、刺すときぐらい何か言ってよ!」
「痛くないですよ~って、めっちゃ痛いやんか!」
「痛てっ!ちょっと、ちょっと、これ自分の身でやったことないやろ~」
「なんだか、がやがやしてるど、みんな何しゃべってるん? 真剣にやって!」
こんな感じですが、結局は。。。
「あーもういいや、何してもいいから早く治して~」って感じです。
椎間に針を刺した時はまた強烈でした。
骨の間に針を刺す時、「ぶすっ、ずぶぶぶぶぶっ」っと、自分の体の振動で音が聞こえるのです。
これ、刃物で襲われたらこんな感じで「ずぶぶぶぶっ」って音がするんやろか?
それから、どこかの神経に触れているのか、針の行く先を調整しながら「刺し進める」ので、足のいろんな部分がところどころ「きゅー」っと痛むのです。「あっ、針が神経に触れたぞ。触れた神経、足のここに繋がってるんだ!」ってわかる程です。
針が刺さると、今度は試験管に髄液が落ちる音が「ぴちゃっ、ぴちゃっ。。。」っと不気味に響きます。。。ホラーの世界。。。かなり生々しかったです(私の記憶ですが。。。)
この時も「直ぐに終わりますよ~」、「もうちょっとですよ~」、「いい感じですよ~」っと励ましの声が背中越しに聞こえるのですが、これが全くの嘘っ!
私の体内時計では15分以上はかけていたかと思うほど長時間に感じました。。。
そしてようやく終了。
大勢の神経内科の先生方(たぶん看護士さんも?)をあらためて見ると若手がわんさかといました。
なるほど、もしかして私、研修材料として使われた?
明らかに若い方々の勉強にはなったと思います。。。
まぁ、同じ痛い思いするのなら、お役に立てれば幸栄ということで。。。
先生:「髄液は透明で綺麗でしたのでたぶん大丈夫でしょう。ウイルスの有無を調べますので、微量に感染しているかもしれません。ただ酷い場合はこの時点で濁ってるので、まだ大丈夫であることはわかりました」っと。
ここでようやく「これ、かなりやばい状況だったの?」っと事の重大さに気づくのでした。。。
それにしても顔が痛い!
助けて~!