おじいちゃん介護のお手紙メモリー

おじいちゃん介護のお手紙メモリー

数年間に渡る父の介護が、父の死去とともに終わり早1年、いろいろあった出来事をイラスト・レターにしたため、介護に協力してくれた3人の子供たちにちょっとずつ送ることにしました。ただ送ってももったいないので、ブログに記録し、同じような介護生活を過ごしている方々に紹介しようと思いました。いつまで続くか、どこまで書けるかわかりませんが、笑いあり、苦労あり、涙ありの介護生活をどうぞご覧ください。

断捨離5 お酒コレクションは?

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No. 15

<2019年3月14日 私から娘へのレター>

おじいちゃん(父)といえばお酒です。しかも大好きなブランデー。

 

おじいちゃんの商社時代の海外出張は、
ほぼ「ブランデー買い付け旅行」を兼ねていたとしか思えない。

 

帰国の度にコレクションの非課税ブランデーが増えてゆき、50本以上も!

 

私にとって、おじいちゃんとの同居の楽しみの一つが間違いなく、
「ばんざい! ブランデー飲放題!」でした(笑)

 

ただもう古すぎる!
私が小さいころから集めてるので、おそらく40~50年(以上)物がいっぱい。

 

ところがそこは蒸留酒
まだまだ飲めます。

 

時々、コルクが緩んでいて、あきらかにアルコールが飛んでいるのも。

 

調べるとコルクは長くて7年ほどの寿命とのこと。
最近のプラスティックコルクの方が数10年以上の保管に耐えうるとか。。。

 

おっと、思い出した。
父の部屋に大量のワインがあったはず。
3000円の値札もちらほらあったはず。


「高級ワインは全部頂いたぜ!」と意気揚々と本数を数えていると。。。

 

「あれ? なんかこの白、黄土色になってない??」
「赤の方は瓶が褐色で中がどうなってるかわからないなぁ。。。?」

 

ということで、赤を1本開けてみた。
「うっく、臭ーーーいっ!」

グラスに注いでみる。。。
「何これ、茶色? めっちゃ濁ってるし」

 

白も開けてみると同じような状態。
調子の悪い時に濃くなったおしっこみたいな色(失礼!)

 

そして口に含んでみると。。。

「あーーっ、これ土の味だ。。。」
「ワインが土に還ったんだ。。。」

 

おじいちゃん、ワインを日の当たりの良いところに「飾ってた」からなぁ。。。
ちゃんと冷所や冷蔵庫で保管しなきゃね。

 

紹興酒はもっと酷かった。
瓶の内側に茶色の皮みたいのが張り付いていて(もちろん土に還ってた)、流しに捨てる時に塗料の欠片のようにぽろぽろ出てくるし(笑)

 

焼酎は蒸留酒なので大丈夫っていうけど、まだ開けてない。。。

 

ブランデーはいい感じで熟成していました。
正確には瓶中では熟成しないらしいですが。。。

 

コルクはダメ。7年、とっくに超えてるしね。
開封時にほぼ全て途中で折れるので、小さいスプーンで残り半分を掻き出して、別のコルクで栓をします。
あるいはデキャンタで保管。

 

若干アルコールが抜けていたり、ちょっと古臭い味のするものもありますが、まぁこれぐらいなら何とかいけます。

 

おじいちゃん、「このブランデーは決して売り払うな」、「お客にどんどん振舞いなさい」、「お前も、ゆっくり味見してみなさい」と日頃から言っていたので、数年かけて飲んでやろうと思っています。

 

数年前に20歳になった長男Jとも、時々これらのブランデーを呑んでます。
「外で呑んだら1杯で1000~2000円ぐらいするぞ!」、「心して呑め!」っと、自分で買ったような言いぶりで。

 

親戚の集まりや、法事などにも1本かならず「おじいちゃんからの差し入れ」として持って行っています。

 

おじいちゃん、これでよかったよね?